環状オリゴ糖(シクロデキストリン)について調べてみた。 | 無添加のオリゴ糖

環状オリゴ糖 シクロデキストリン デキストリン 違い

環状オリゴ糖(シクロデキストリン)について調べてみた。

シクロデキストリン(環状オリゴ糖)はどう解説されているのか?

株式会社シクロケム・公式サイトでの解説

株式会社シクロケムの公式サイトではシクロデキストリン(環状オリゴ糖)について、次の3種類に分けて解説しています。

  • α-シクロデキストリン
  • β-シクロデキストリン
  • γ-シクロデキストリン

これら3種類あるシクロデキストリン(環状オリゴ糖)のうち、「α-シクロデキストリン」については以下の機能性を紹介しています。

  • 体重の減少
  • アレルギー疾患の改善
  • 血糖値上昇抑制効果
  • 飽和脂肪酸の選択排泄効果

更に、「γ-シクロデキストリン」に関しては、「コエンザイムQ10」の吸収性を高めるものである点も解説しています。

一見、すべて同じ機能性を持つように見えますが、ブドウ糖(グルコース)の量が1つ多いか少ないかでその機能性が大きく変わる点が非常に興味深いところといえるかもしれません。

また「CD」という略称を使っていますが、シクロデキストリン(環状オリゴ糖)の英名「Cyclo Dextrin」の頭文字を取っています。

シクロデキストリン(環状オリゴ糖)に関する研究

1974年『澱粉科学 Vol.21 No.2』の解説

1974年「シクロデキストリン」『澱粉科学 Vol.21 No.2』151-168頁

こちらの資料は1974年とかなり古く、シクロデキストリン(環状オリゴ糖・CD)の製造が始まった時期のものです。そのため機能性の説明もなく、また安全性に関するものも不明であると説明してあります。

1981年『澱粉科学 Vol.28 No.2』での解説

1981年「シクロデキストリンについて―α-シクロデキストリンの生産とその利用を中心にして」『澱粉科学 Vol.28 No.2』132-141頁

シクロデキストリン(環状オリゴ糖)というと「α-CD・β-CD・γ-CD」の3種類を紹介するのが一般的でしたが、こちらの資料ではそれ以外にもブドウ糖(グルコース)が9つで構成される「δ-CD」やグルコースおよびマルトースなどのa-1,4グルカンの枝がCDにa-1,6結合した分岐CDというものも紹介しています。

こちらもどのように製造するかが焦点になったものになっています。古いものなので機能性に関する研究は進んでなかったのかもしれません。

1994年『応用糖質科学 Vol.41 No.3』での解説

1994年「サイクロデキストリンの包接化による悪臭物質の消臭効果」『応用糖質科学 Vol.41 No.3』339-341頁

こちらの資料ではシクロデキストリン(環状オリゴ糖)を「サイクロデキストリン」としています。悪臭に対する効果を調べたものなのですが、脚注にある先行研究を調べてみるとほとんどが1990年頃のものばかりでした。シクロデキストリン(環状オリゴ糖)の機能性に関する研究は1990年以降盛んになったことが分かります。

他にも以下の資料がありました。

1994年「シクロデキストリン」『有機合成化学協会誌 Vol.52 No.3』226-227頁

「サイクロデキストラン」と「サイクロデキストリン」

2003年「サイクロデキストランの生産とその応用」『Trends in Glycoscience and Glycotechnology Vol.15 No.82』91-99頁

たまたま調べていたところ、このようなものがありました。「サイクロデキストラン」と「サイクロデキストリン(環状オリゴ糖)」は同じもののように感じられますが、実は違うもののようです。

従って、サイクロデキストランは、サイクロデキストリンと同様多機能な環状オリゴ糖であり、特に抗う蝕作用の利用に関しては実用化が十分に期待される。

「抗う蝕作用(虫歯予防のこと)」に関しては、オリゴ糖と共通する部分があります。シクロデキストリン(環状オリゴ糖)に「抗う蝕作用」があれば先ほどの株式会社シクロケム・公式サイトにも書かれているはずです。

混乱しやすいものですが、この資料に出てくる「サイクロデキストラン」とシクロデキストリン(環状オリゴ糖)は全く別物です。

2010年『日本家政学会誌 Vol.61 No.4』での解説

2010年「多機能性新食物繊維としての α-シクロデキストリン」『日本家政学会誌 Vol.61 No.4』245-248頁

比較的新しい資料になります。シクロデキストリン(環状オリゴ糖)の中でも「α-CD」をメインとしたものになっていますが、その中で「難消化性デキストリン」との違いについて次のように解説しています(以下引用)。

CDは、食事と一緒に摂ると効果を発揮します。αCDには、一般に市販されている難消化性デキストリンと違い、加熱してもメイラード反応による褐色変化はないという熱に強い糖質で、無味無臭で水に溶けると無色透明になるという性質があります。そのため、お米と炊いたり、うどんやパンなどの白い食品、砂糖を使う甘い菓子、ケーキ、カステラ添加したり、あるいはジュースや飲料水に混ぜたりしても、もとの食品の風味や見た目を損なわないという利点があります。

α-CDの利用方法に関するものですが、色々なものに添加しても風味や見た目に影響を与えないという点は非常に興味深く、実際に試してみたくなる部分があります。

食品添加物に指定されています。

シクロデキストリン(環状オリゴ糖)は厚生労働省が指定する既存添加物(No.155)の1つになります。これと似た既存添加物として「シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ」がありますが、これはシクロデキストリン(環状オリゴ糖)を製造するのに使われる酵素です。

シクロデキストリン(環状オリゴ糖)を使用しているもの

ヘルシア緑茶

カテキンの量が多いため、その強い香りを抑制するために使われています。実際に飲んでみましたが、緑茶がかなり濃くなったような感じでした。

ファブリーズ

臭い消しで使う人が多いと思います。